【治療薬と同等!】市販のヘパリン類似物質製品徹底比較!

スキンケア・ボディケア

最近ハマっているのが、市販されているヘパリン類似物質の化粧水!
顔が痒くで大変な時に小林製薬の「さいき」という化粧水に出会い、
「やっぱり医薬品ってすごい効き目!」と感じてから、
ヘパリン類似物質製品にハマり出しました。

医薬品なので、できれば日々のスキンケアで使用するのではなく、トラブル時に薬のような感じで使い、
毎日のお手入れは医薬部外品でもよいかな、と思い、基本的には
・医薬部外品のローション
・各種美容液
・医薬部外品の乳液
・第2類医薬品「ヒルメナイド油性クリーム」を最後に薄く塗る。
・時間に余裕があれば(希望は最低でも週に1日)ナイトパック
としていましたが、最近ヘパリン類似物質入りではない場合、痒くなるサイクルが早くなった気が…

毎日使用するのであれば、「さいき」以外の商品も使ってみようと思い、今回比較した結果をご報告したいと思います。

まずはヘパリン類似物資について、おさらい

 

おもな保湿剤の種類と特徴

ワセリン
皮膚の表面に油膜を作り、角質層の水分蒸発を防ぐ。
セラミド
角質層で天然保湿因子として働き、化粧品等で補充すると一時的に保湿能力が回復する。
コラーゲン
保水力に富み、化粧水等で外側から補充されると角質層などで持続的に水分を保持する。
ヒアルロン酸
保水力に富み、化粧水等で外側から補充されると角質層などで持続的に水分を保持する。
(ただし、分子量により浸透性が変わります)
ヘパリン類似物質
基底細胞に働きかけて、弱った細胞を修復し、乾燥荒れ肌を内部構造から治す。

出典:小林製薬「ヘパリン類似物質について

ヘパリンというのは元々体内にある物質で、「ヘパリン類似物質」というのはその物質と似た成分なのだそうです。
この成分には保湿」「血行促進」「抗炎症作用の3つの効き目があって、乾燥肌はもちろんやけどなどにも効くんだそうです。
一時的な保湿とは違い、乾燥や荒れた肌の根本的な解決に繋がる成分だということが分かります。

そして、この成分が配合されているお薬(処方薬)が下記となっています。
・マルホ株式会社 「ヒルドイド」シリーズ
・帝國製薬株式会社「ビーソフテン」シリーズ(ジェネリック)
・その他複数の製薬会社でジェネリック薬として販売
お薬ですので、病院で処方してもらわないと購入できないのが、上記です。

ですが、このお薬が大変優秀で、美容目的で処方してもらうことが問題となり、
であれば、市販薬として薬局・ドラッグストアでも販売できるようにと各社が努力を重ね、
「さいき」などの商品ができたようです。

ただ、ドラッグストアでも買えると言っても、薬剤師か登録販売者(一般用医薬品の第2類・第3類(かぜや鎮痛剤など)販売の資格試験に合格した人)がいないと購入できません。
「さいき」は、第2類医薬品です。

また、ヘパリン類似物質であっても、第2類医薬品ではなく、医薬部外品として販売されているものもあります。
違いは、治療として使えるか、予防のみか、またはそれを「謳えるか」だそうです。

医薬品と医薬部外品の一番の違いは、使用目的の違いです。
医薬品は診断・治療・予防に使用することができるのに対して、医薬部外品は予防にのみ使用されます。
また、使用目的の違いにより、医薬品と医薬部外品では有効成分であるヘパリン類似物質の含まれる量にも違いがあります。
使用目的に合わせて、商品の区分を確認して選びましょう。

【医薬品と医薬部外品の違い】

医薬品 ・疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物

・ヘパリン類似物質が1g中に3mg(0.3%)含まれている

医薬部外品 ・吐き気やその他の不快感、口臭・体臭の防止、あせも、ただれ等の防止、脱毛の防止、育毛又は除毛の目的で使用される物で、人体に対する作用がおだやかな物

・ヘパリン類似物質がどれくらい含まれているのかわからない

出典:minacolor:ヘパリン類似物質の市販薬|医薬品と医薬部外品の違いは?

 

効能・効果は?
   化粧品  <   医薬部外品(薬用化粧品) <   医薬品

出典:花王:「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」にはどんな違いがあるの?

医薬部外品でも、各社いろいろ研究してらっしゃって有効成分を組み合わせたりすることが可能なので、
医薬品のほうが効能が強いとしても、自分に合っていれば医薬部外品でもよいのですね!

私は痒みなどのトラブル時には「医薬品」、日々のスキンケアは「医薬部外品」がいいかな、って思っています。

今回は、「ヘパリン類似物質」が配合されている「ローションタイプ」として販売されている商品で、
「医薬品」を中心に比べてみた結果をお伝えしたいと思います。

比べた商品は、下記の4種類です。

左から、

1.ピアソンHPローション(第2類医薬品)
2.HPローション(第2類医薬品)
3.HEPASOFT(医薬部外品)←これだけ、医薬部外品です。
4.さいき(第2類医薬品)
です。

1.成分の比較

製品の箱・添付文書に記載の有効成分、添加物の比較です。

製品名 有効成分 その他(添加物)
1.ピアソン(第2類医薬品) ヘパリン類似物質 0.3% カルボキシビニルポリマー、ヒプロメロース
ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール
1,3-プチレングリコール
濃グリセリン
トリエタノールアミン
パラオキシ安息香酸メチル
パラオキシ安息香酸プロピル
2.HPローション(第2類医薬品) ヘパリン類似物質 0.3% カルボキシビニルポリマー
ヒプロメロース
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
1,3-プチレングリコール
グリセリン
トリエタノールアミン
パラベン
3.HEPASOFT(医薬部外品) ヘパリン類似物質 (割合不明)
グリチルリチン酸二カリウム
アラントイン
白色ワセリン
濃グリセリン
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル
スクワラン
セリン
水添大豆リン脂質
フィトステロール
キサンタンガム
セタノール
無水クエン酸
クエン酸Na
パラベン
4.さいき(第2類医薬品) ヘパリン類似物質 0.3%
グリチルリチン酸二カリウム 0.5%
アラントイン 0.2%
グリセリン
ジプロピレングリコール
1,3-ブチレングリコール
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
オリブ油
スクワラン
dl-ピロリドンカルボン酸Na
安息香酸
水添大豆リン脂質
キサンタンガム
コレステロール
L-アスパラギン酸
グリシン
…など

HPローションとピアソンHPローションの成分は、添加物も含めほぼ同じですね。

また、さいきの添付文書には、

成分 はたらき
ヘパリン類似物質 肌細胞を修復し、整えます
角質に潤いと柔軟性を与えます
グリチルリチン酸二カリウム 肌の炎症を抑えます
アラントイン 荒れたり、ひび割れた皮膚組織の修復を助けます

と記載がありました。
ヘパリン類似物質そのものにも「抗炎症作用」はありますが、さいきの場合はグリチルリチン酸二カリウムを配合することで
さらに炎症に効果がある、ということかと思います。

さいきとHEPASOFTの有効成分自体は同じですが、HEPASOFTは割合が分からず、また医薬部外品なので、
もしかして成分が薄い、のでしょうか?

2.成分の見た目・使用感

見た目・使用感
1.ピアソン(第2類医薬品) 無色透明、さっぱりタイプだけどちょっとしっとりしたローション
2.HPローション(第2類医薬品) 無色透明、さっぱりタイプだけどちょっとしっとりしたローション
3.HEPASOFT(医薬部外品) 乳液タイプのローション さらさらな乳液のような感じ
4.さいき(第2類医薬品) 白色がかった透明。しっとりタイプだけとさらっとしたローション

ピアソンとHPローションは、成分がほぼ同じことから、見た目・使用感ともに変わりありませんでした。

3.水分量・脂分を比較

自分の腕で実験してみました。

1.洗顔フォームで洗った後30分放置し測定
2.化粧水使用直後測定
3.その後1時間放置後測定

腕は…こんな感じで両手に枠を書いて、スキンチェッカーで測定しました。

ちなみに、このスキンチェッカー、とても分かりやすく、
上記は洗った後30分の状態ですが、
ライトのオレンジは肌の状態が良いときで、非常によい時は緑、よくない時は赤でお知らせしてくれます。

1.洗った後30分後 2.化粧水使用直後 3.1時間放置
1.ピアソン(第2類医薬品) 水分・・・33%
脂分・・・40%
水分・・・47%
脂分・・・21%
水分・・・46%
脂分・・・23%
2.HPローション(第2類医薬品) 水分・・・33%
脂分・・・40%
水分・・・49%
脂分・・・18%
水分・・・47%
脂分・・・21%
3.HEPASOFT(医薬部外品) 水分・・・32%
脂分・・・38%
水分・・・45%
脂分・・・23%
水分・・・47%
脂分・・・21%
4.さいき(第2類医薬品) 水分・・・32%
脂分・・・38%
水分・・・46%
脂分・・・23%
水分・・・45%
脂分・・・24%

1.洗った後30分後

洗った後、何もつけずに放置しました。
右腕と左腕で状態が若干違っていましたので表のような値となりました。
このまま放置しておけば、おそらく水分量が減少、脂分が増加するのだと思います。

2.化粧水使用直後

直後の状態です。

どの商品もさほど差はありませんでした。

3.その後1時間放置してから測定

HEPASOFT以外、水分が1~2%減、脂分が1~3%増でした。
逆にHEPASOFTは、水分が2%増、脂分が2%減でした。
この差は、HEPASOFTがワセリンを乳液タイプで、水分を閉じ込めて蒸発を防いでいるためと思われます。
HEPASOFT以外の3商品で、脂分が増えているのは、単純に水分割合が減った分の増加かな、と思います。

HEPASOFT以外の3商品を使用する場合、乳液やクリームで水分を「守る」ことが大事だと分かりました。

4.ヘパリン以外の化粧水でも測定してみました。

この化粧水は、乳液とセットで紹介されている商品ですが、あえて化粧水だけで検証しました。
化粧水使用直後と1時間後を、同様に測定しました。
使用直後はヘパリン類似物質入り化粧水と同様の結果ですが、1時間後に違いが出ました。
なんと!水分量が11%減です。
このことからも、ヘパリン類似物質がとても優秀なことが分かります。
さすが、治療薬の成分ですね♪

4.実験結果

「水分を与える」能力は4商品ともほぼ同じでした。
「水分を閉じ込める」能力はHEPASOFTがよいようですが、おそらく化粧水だけではなくその後のアイテムも使用するかと思いますので、その点をしっかりすればよいかと思います。
もし1アイテムだけで済ませたいのであれば、HEPASOFTをオススメします。
私は、化粧水はさらさらタイプのほうが、しみ込んでいる感じが強いので、
顔のお手入れはローションタイプ+何かしらの脂分補給(乳液やクリーム)、
かさかさボディに使うのであれば乳液タイプ、といった使い分けになりそうです。

ヘパリン類似物質が入っていない化粧水を使用するときは、乳液などで「守る」ことが大事だということも分かりました。

そして、ヘパリン類似物質のさらさらタイプ3商品の使い分けですが、
「さいき」は他の2商品と比較して、炎症を起こしているときに特に力を発揮することが分かりましたので、
痒みがないときはさいき以外、痒みがあるときは「さいき」と使い分けることになりそうです。

以上、人体実験結果でした~~!

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